2006年初めにはMSASの運用でカーナビの位置性能が向上する!?
2000年5月、GPSの信号にそれまではS/Aという意図的に加えられていたスクランブルを中止したことで、カーナビなどのGPSを使うアプリケーションの位置精度は飛躍的に向上しました。(スクランブル解除前後のテータ ⇒ http://pnt.gov/sa/diagram.shtml)
そして来年初めには、GPSによる位置精度がさらに向上することになりそうです。
正確に言うと「GPSによる」ではなく、日本の「MSAS(エムサス)」という別のシステムの力を借りることになります。(衛星の打ち上げ失敗による無駄な時間とお金を消費をして、やっという感じです)
「MSAS」とか何か?
MSAS(MTSAT Satellite-Augmentation Systemの略)とは、GPSからの測位情報を受信して航行する航空機に対し、GPSの信頼性や精度を向上させるための補強情報をMTSATという静止衛星を介して提供するシステムです。しかし航空機だけでなく、GPSを使う一般のユーザーも補正データを受信することにより高精度の測位が可能となります。(MSASの機能はこれだけではありませんが、一般のGPSユーザーに関係ないところは省略します)

独立行政法人 電子航法研究所より引用
世界的に見ると、このようなシステムの運用は既に開始されていて、アメリカではWAAS(ワース)、欧州ではEGNOS(イグノス)と呼ばれています。静止衛星を介して補強情報を提供システムは、従来は総称してSBAS(エスバス)と呼ばれていますが、補強システムはWASSが一般的であることから、今後は総称してWASSと言うかも知れません。
MSASで何が変わる?
従来のGPSによる単独測位ではスクランブルが解除されたとはいえ、衛星位置誤差、時刻誤差、電離層伝搬誤差などにより測位に誤差を生じていました。MSASが運用開始になると、いままでのFM多重方式のDGPSによる補正データでは受信できなかった場所でも、静止衛星が見渡せる場所なら誤差データを受信することにより、位置精度を向上させることが可能となります。
さらにMTSATは測位衛星として常に利用可能となるので信頼性が向上します。MTSATは静止衛星であることから、GPSの測位状況を確認する画面で衛星の位置を確認すると、GPS衛星は時間と共に位置が刻々と変化することに対し、MTSAT衛星は何時見ても、同じ場所に留まることになります。

Planning Softwareによる1時間の衛星の軌跡
右下のPORは既に運用しているハワイ上のWAAS衛星
位置精度を向上させるにはどうしたらいい?
□現在発売されている商品
カーナビのハードウェアが既にWAAS(MSAS)に対応しでいれば、ファームウェアを変更することにより対応可能になるかも知れません。但し、ジャイロセンサーを使用しているハイブリッドカーナビの場合はGPSを補完的に使用しているため、ユーザーが位置性能の向上を体感することは難しいでしょう。
位置の特定を100パーセントGPSに頼っているポータブルナビやハンディGPSの場合は、MSASに対応することがファームウェアの変更で可能ならば、それなりの恩恵を受けることになります。WAASに対応しているハンディGPSは、設定やアップデートで対応できますが、ファームウェアの変更で対応できるカーナビやポータブルナビは少ないのでは?と思います。
□今後発売される商品
MSASに対応してもそれほどコストアップには影響を及ぼさないことから、カーナビも含めて06年に発売される日本向けのGPSアプリケーションは、MSAS対応の商品が増えてくることが予想されます。
いつから使えるの?
国土交通省の資料によると、MSASの運用開始は2005年末~2006年始となっています。
使用料金はどうなるの?
MSASによるGPS誤差データの使用料金がどうなるのか?については情報がありません。ご存知の方はご一報いただければ幸いです。ちなみに従来のFM多重方式によるD-GPSの場合は、メーカーがユーザーの代わりにハードウェアに料金(1台あたり**円)を付加している格好になっています。
GPSのMSASへの対応は、おそらくS/Aが解除された時ほどセンセーショナルなニュースにはならないと思いますが、衛星による位置特定システムの信頼性や位置精度向上の階段を1ステップ前進させることになります。
参考:国土交通省 航空局管制保安部サイト
追記(平成17年10月6日)
神戸航空衛星センターのページによると、MSASの正式運用は平成18年度末頃になるとのことです。
■関連サイト
MSAS試験信号の送信に関するページ(神戸航空衛星センター)
MTSAT(ひまわり6号)とGPSの衛星軌道 >> enavi.jp / blog
そして来年初めには、GPSによる位置精度がさらに向上することになりそうです。
正確に言うと「GPSによる」ではなく、日本の「MSAS(エムサス)」という別のシステムの力を借りることになります。(衛星の打ち上げ失敗による無駄な時間とお金を消費をして、やっという感じです)
「MSAS」とか何か?
MSAS(MTSAT Satellite-Augmentation Systemの略)とは、GPSからの測位情報を受信して航行する航空機に対し、GPSの信頼性や精度を向上させるための補強情報をMTSATという静止衛星を介して提供するシステムです。しかし航空機だけでなく、GPSを使う一般のユーザーも補正データを受信することにより高精度の測位が可能となります。(MSASの機能はこれだけではありませんが、一般のGPSユーザーに関係ないところは省略します)

独立行政法人 電子航法研究所より引用
世界的に見ると、このようなシステムの運用は既に開始されていて、アメリカではWAAS(ワース)、欧州ではEGNOS(イグノス)と呼ばれています。静止衛星を介して補強情報を提供システムは、従来は総称してSBAS(エスバス)と呼ばれていますが、補強システムはWASSが一般的であることから、今後は総称してWASSと言うかも知れません。
MSASで何が変わる?
従来のGPSによる単独測位ではスクランブルが解除されたとはいえ、衛星位置誤差、時刻誤差、電離層伝搬誤差などにより測位に誤差を生じていました。MSASが運用開始になると、いままでのFM多重方式のDGPSによる補正データでは受信できなかった場所でも、静止衛星が見渡せる場所なら誤差データを受信することにより、位置精度を向上させることが可能となります。
さらにMTSATは測位衛星として常に利用可能となるので信頼性が向上します。MTSATは静止衛星であることから、GPSの測位状況を確認する画面で衛星の位置を確認すると、GPS衛星は時間と共に位置が刻々と変化することに対し、MTSAT衛星は何時見ても、同じ場所に留まることになります。

Planning Softwareによる1時間の衛星の軌跡
右下のPORは既に運用しているハワイ上のWAAS衛星
位置精度を向上させるにはどうしたらいい?
□現在発売されている商品
カーナビのハードウェアが既にWAAS(MSAS)に対応しでいれば、ファームウェアを変更することにより対応可能になるかも知れません。但し、ジャイロセンサーを使用しているハイブリッドカーナビの場合はGPSを補完的に使用しているため、ユーザーが位置性能の向上を体感することは難しいでしょう。
位置の特定を100パーセントGPSに頼っているポータブルナビやハンディGPSの場合は、MSASに対応することがファームウェアの変更で可能ならば、それなりの恩恵を受けることになります。WAASに対応しているハンディGPSは、設定やアップデートで対応できますが、ファームウェアの変更で対応できるカーナビやポータブルナビは少ないのでは?と思います。
□今後発売される商品
MSASに対応してもそれほどコストアップには影響を及ぼさないことから、カーナビも含めて06年に発売される日本向けのGPSアプリケーションは、MSAS対応の商品が増えてくることが予想されます。
いつから使えるの?
国土交通省の資料によると、MSASの運用開始は2005年末~2006年始となっています。
使用料金はどうなるの?
MSASによるGPS誤差データの使用料金がどうなるのか?については情報がありません。ご存知の方はご一報いただければ幸いです。ちなみに従来のFM多重方式によるD-GPSの場合は、メーカーがユーザーの代わりにハードウェアに料金(1台あたり**円)を付加している格好になっています。
GPSのMSASへの対応は、おそらくS/Aが解除された時ほどセンセーショナルなニュースにはならないと思いますが、衛星による位置特定システムの信頼性や位置精度向上の階段を1ステップ前進させることになります。
参考:国土交通省 航空局管制保安部サイト
追記(平成17年10月6日)
神戸航空衛星センターのページによると、MSASの正式運用は平成18年度末頃になるとのことです。
■関連サイト
MSAS試験信号の送信に関するページ(神戸航空衛星センター)
MTSAT(ひまわり6号)とGPSの衛星軌道 >> enavi.jp / blog
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